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2017.08.21

めぐすりのつけ方

意外なことに、めぐすりの正しいつけ方をご存知ない方が多いようなのでお話いたします。
めぐすり一滴の量は約30~50μℓ(マイクロリットル:1ccの千分の一)といわれています。これに対し、結膜嚢(眼球とまぶたの間の隙間)の容積は約30μℓです。結膜嚢のなかには、常時、約7μℓの涙液が溜まっているので、めぐすりが入る余地は23μℓくらいしかありません。つまり、めぐすりが正しくまぶたの内側に入れば、一滴で十分、2滴以上点しても外にあふれ出るか、涙道を通って鼻の方に流れてしまいます。

二滴以上の点眼は、無駄なだけでなく、まぶたの皮膚について「かぶれ」の原因になったり、鼻の粘膜から吸収され、全身的な副作用を引き起こす事もあるので注意が必要です。点眼前に手をきれいに洗い、下まぶたを下方にかるく引いて点します。この時、容器の先がまぶたやまつ毛に触れないように気をつけてください。細菌などを容器の中に逆流させないためです。
点眼後1分間位は、まばたきを控え、静かにしているほうが吸収がよくなります。

次に、二種類以上のめぐすりをを使う場合の注意点についてお話します。
めぐすりを点した後すぐに次のめぐすりを点してはいけません。先に点しためぐすりは、後から点したものによって薄められるため、効果が弱くなってしまいます。複数のめぐすりを、それぞれの効果を十分に発揮させるためには、5分間ほどの間隔を空け、めぐすりの吸収をもつ必要があります。

充分な間隔が取れない場合、後から点するめぐすりの方がよく吸収されます。どうしても時間が取れないときは、よく効かせたい方を後に点してください。また懸濁性(使う前によく振ってくださいと指示がある)点眼薬は、一般的に吸収されるのに時間がかかるため、後から点するか、次のめぐすりまでの間隔をあけた方がよいでしょう。

眼軟膏を併用する場合は、めぐすりを点し終わった後に軟膏を入れてください。軟膏は油分を含むので、水性のめぐすりをはじいてしまうからです。また、なるべく冷暗所に保存するようにしてください。特に夏期は、高温になる自動車の中、直射日光の当たる場所等に置かないようご注意ください。

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