ドライアイについて

ドライアイとは

ドライアイとは鏡で自分の眼を見てみましょう。黒目(瞳孔)の周りに茶目(虹彩:人種によっては灰色、ブルーなどの場合も)があります。この黒目と茶目は、透明なドーム状のレンズである角膜を通して見えています。角膜は、眼球の最前部にあり、直接が息に触れています。レンズとしての性能を維持する為には、角膜表面が常に均一に涙で濡れ平滑(へいかつ:なめらか)でなければなりません。

角膜表面の涙駅層は、角膜に近い方から、①ムチン層、②涙液(水)層、③油層(まつ毛の根元から出る油が涙液表面を被って蒸発を防ぐ)の3層からなっています。
①~③のどの層に異常があっても、結果的にドライアイを起こす可能性があります。

ドライアイの症状

  • 目が疲れる
  • 目が乾く
  • 目がゴロゴロする
  • 涙っぽいと感じる
  • 見え方が不安定
  • 視界がかすむことがある
  • 目が痛む
  • まばたきに違和感がある
  • 目に不快感や違和感がある

ドライアイの原因

目が乾燥しやすい環境(航空機・ホテル・車の中などエアコンの風が直撃する場所など)、まばたきの回数減少(パソコンやスマートフォン使用時、車の運転など)はドライアイの原因となります。
また、リウマチなどの膠原病が原因の事もあります。

  • パソコンやスマートフォンの長時間使用(まばたきの回数減少)
  • 加齢
  • エアコンの風が当たる場所に長時間いる(車内含む)
  • 屈折矯正手術を受けた(レーシック)
  • マイボーム腺機能不全(まつ毛の根元の油の分泌不全)

ドライアイの検査

涙の量や質、角膜の傷、そして他の疾患が原因ではないかを調べます。

視力検査

眼科の基本となる検査です。

細隙灯顕微鏡検査

顕微鏡で眼表面、特に角・結膜上の涙液層の状態などを観察します。

BUT検査

角膜表面の涙の蒸発の状態を調べます。涙の量は普通であっても早く蒸発してしまうとドライアイになります。
この検査では目を開いて眼表面の涙が蒸発する時間を測ります。

シルマー検査

涙の量を調べる検査です。試験紙(糸)を下まぶたの端に挿入し、5分後に涙で試験紙(糸)が濡れた長さを計測します。

ドライアイの治療

点眼薬

点眼薬

ティアバランス・ヒアレイン等

ヒアルロン酸ナトリウムの涙液保持作用により、涙液の貯留量を増加させ、角膜上皮を保護します。ドライアイだけでなく、内因性疾患であるシェーグレン症候群、外因性疾患である術後・薬剤性・外傷・コンタクトレンズ装用などに伴う角結膜上皮障害の治療に用いられます。

ジクアス

角膜表面を被うムチン涙液の分泌を促進させる点眼駅です。ムチン分泌が抗進するため少しべたつく感じがする場合があります。

ムコスタ

元々は、胃粘膜を保護する薬でしたが、角膜表面を保護する効果があることがわかりました。
レバミピドが主成分の点眼薬であり、ドライアイ治療に用いられます。白色の水性懸濁液ですから、点眼後10秒間ほど視界が白くかすむことや目の前が白くなりますが、優れた角膜保護作用があります。コンタクトレンズに成分が付着し、白く濁ることがあるので眼科専門医の注意をしっかり守り、違和感があったらすぐに相談しましょう。

涙点プラグ挿入

涙点プラグ挿入

涙点は目から鼻に流れる涙の排水路の入り口です。この涙点をプラグでふさぎ、涙の流出量をセーブして目の表面に十分な涙をためられるようにする治療法です。点眼薬で効果が不十分な場合に検討される治療法で、シリコンなどでできたプラグを挿入するものと、涙点を縫い合わせる涙点閉鎖術があります。

ドライアイ対策

ドライアイは、①ムチン層、②涙液層、③油層のどの部分に異常があっても発症します。
手軽にできることは、
1.意識的にまばたきの回数を増やす。涙液は、重力によって眼球表面の下方に溜まっています。まばたきをすることによって、この溜まっている涙が上まぶたによって引き上げられ、眼表面が濡らされ乾燥を防ぎます。
2.顔面に直接風が当たらないようにしましょう。夏場のエアコン、自動車内のエアコンの風等に注意しましょう。冬場など湿度が低い時は加湿器の使用も効果的です。

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